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【夏休み自由研究】太陽の力で実験!ソーラークッカー&温水器アイデア集
夏休みの自由研究、テーマ選びに悩んでいませんか?

夏休みの宿題の中でも、特にテーマ選びに悩みがちな自由研究。
「何を研究すればいいのかわからない」「面白いテーマが思いつかない」と頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
そんな時におすすめなのが、「太陽のエネルギー」を活用した研究です。太陽エネルギーは身近で観察しやすく、実験や工作を通じて楽しく学べる最適なテーマです。
さらに、地球温暖化や環境問題についても自然に学ぶことができます。
このコラムでは、太陽熱を使った具体的な自由研究のアイデアとして、手作りソーラークッカーや簡易太陽熱温水器の作り方をご紹介します。
家庭にある材料で簡単に作れる実験から、じっくり観察できる研究まで、皆さんの研究を成功させるためのヒントをお届けします。
太陽エネルギーってすごい!自由研究のテーマに最適な理由

太陽が地球に送るエネルギーは、私たちの想像を超えるほど膨大です。
洗濯物が乾くのも、夏のアスファルトが熱くなるのも、植物が元気に育つのも、すべて太陽エネルギーの力です。プールの水が温まったり、車のボンネットが熱くなったりするのも、太陽の熱エネルギーが働いているからです。
太陽熱を利用した研究が自由研究に最適な理由は、身近な現象として観察・実験しやすいことです。特別な道具や危険な材料を使わなくても、段ボールやペットボトルなど、家庭にある材料で本格的な実験ができます。
また、観察、実験、工作など、様々なアプローチで研究を進められる面白さも魅力です。
温度を測って記録するデータ収集から、効率的な構造を考える工作まで、自分の興味に合わせて研究を深めることができます。研究を通じて、再生可能エネルギーや環境問題への理解も自然に深まります。
【自由研究アイデア1】身近な材料で!オリジナルソーラークッカーを作ろう
ソーラークッカーとは?
ソーラークッカーは、太陽の光を集めて調理する器具です。太陽光を反射板で集め、黒い鍋や容器に集中させることで、火を使わずに調理ができます。世界各地で実用化されており、燃料を使わない環境に優しい調理方法として注目されています。
簡単!ソーラークッカーの作り方
必要な材料:
- 段ボール箱(靴箱サイズ)
- アルミホイル
- 黒い紙または黒いビニール袋
- 透明なラップまたはアクリル板
- 黒い小鍋または黒い容器
- ハサミ、カッター
- 接着剤またはテープ
- 温度計
作り方:
- 段ボール箱の内側全体にアルミホイルを貼り付けます。
(ポイント:しわを作らないよう、できるだけ平らに貼る) - 箱の底に黒い紙を敷き、熱を吸収しやすくします。
- 段ボールで反射板を作り、箱の縁に取り付けます。
(ポイント:反射板の角度は45度程度が効果的) - 黒い鍋や容器を箱の中央に置きます。
- 透明なラップまたはアクリル板で箱全体を覆い、温室効果を作ります。
- 太陽に向けて角度を調整し、完成です。

挑戦してみよう!実験内容と研究ポイント
調理実験:
- ゆで卵を作る(生卵を水と一緒に黒い容器に入れる)
- お湯を沸かす(水の温度変化を記録)
- レトルト食品を温める
研究ポイント:
- 材料の比較実験:
アルミホイルと銀紙、黒い紙と白い紙など、異なる材料での集熱効果を比較 - 角度の研究:
太陽に対するクッカーの角度を変えて、内部温度の変化を記録 - 時間と温度の関係:
30分間隔で温度を測定し、グラフ化する - 効率向上の工夫:
反射板の枚数を増やす、断熱材を追加するなど、改良による効果を検証
【自由研究アイデア2】太陽熱温水器のミニチュアを作って仕組みを学ぼう
家庭で使われている太陽熱温水器は、太陽の熱でお湯を沸かし、貯めておくことができるエコなシステムです。この複雑そうな仕組みも、実は身近な材料でミニチュアを作って、その原理を体験的に学ぶことができます。
太陽熱温水器の原理を体験!
実際の太陽熱温水器は、太陽の熱を集める「集熱器」と、温まったお湯を貯める「貯湯タンク」で構成されています。
このミニチュアでは、「自然対流(しぜんたいりゅう)」という水の性質を利用して、太陽の熱でお湯が温まり、循環する仕組みを再現します。
温かい水は軽くなって上に上がり、冷たい水は重くなって下に下がるという水の性質です。
2本のペットボトルと2本のホースで!ミニチュア温水器の作り方
この方法では、2本のペットボトルを上下に配置し、2本のホースでつなぐことで、より効率的な水の循環(自然対流)を促します。
必要なもの:
- ペットボトル 2本: (例:500ml〜2Lの透明なもの。同じサイズが望ましい)
- 黒いホースまたは黒いビニールチューブ: 数メートル
(ポイント:太陽の熱を効率よく吸収させるため、黒色が好ましい。内径5mm〜10mm程度がおすすめ) - 透明な箱または段ボール箱と透明シート(ラップや透明なビニール袋でも可)
- 温度計 2本(あれば、比較実験がより面白い)
- 水
- ハサミ、カッター(保護者の方に手伝ってもらいましょう)、接着剤やテープ
- 記録用紙、筆記用具、ペットボトルを固定するための台や支柱
作り方:
- 集熱パイプの準備:
黒いホースを、太陽光がよく当たるように蛇腹状に巻いたり、平らな板の上にジグザグに配置したりします。これが太陽の熱を吸収する「集熱部」になります。 - ペットボトルの加工:
- 上部ペットボトル(貯湯用):
太陽熱で温まったお湯を貯めるタンクとして使います。ペットボトルの上部と下部に、ホースを差し込むための穴をそれぞれ開けます。 - 下部ペットボトル(冷水供給用):
集熱部へ冷たい水を供給するタンクとして使います。ペットボトルにホースを差し込むための穴を開けます。
- 上部ペットボトル(貯湯用):
- 水の循環システムの構築:
- 配置:
上部ペットボトルを、下部ペットボトルよりも高い位置に設置できる台や支柱を用意します。黒いホースの集熱部は、2つのペットボトルの間に配置します。 - ホース1(温水上昇用):
黒いホースの出口(温まった水が出てくる側)を、上部ペットボトルの上部の穴に繋ぎます。温かい水は軽いため、このホースを通って自然と上部のタンクへ上昇していきます。 - ホース2(冷水下降用):
上部ペットボトルの下部の穴からホースを出し、それを下部ペットボトルに繋ぎます。さらに、下部ペットボトルの穴から別のホースを出し、黒いホースの入り口(冷たい水が入る側)に繋ぎます。これにより、上部タンクで冷えた水や比較的温度の低い水が、重力によって下部のタンクを経由して、集熱部へと押し出されるように流れていきます。 - 密閉: ホースの接続部分は水漏れしないようにしっかりと固定し、密閉します。
- 配置:
- 温室効果の作成:
黒いホース全体と、可能であれば下部ペットボトルも透明な箱の中に入れたり、段ボール箱の内側に黒い紙を貼り、上部を透明シートで覆ったりして、温室効果を作ります。

観察しよう!水温の変化と研究ポイント
ミニチュア温水器が完成したら、水を入れ、日当たりの良い場所に設置して水温の変化を観察・記録します。
水温の記録:
- 実験開始時の水温を記録し、1時間ごとなど決まった時間ごとに、上部ペットボトル内の水温を測定・記録します。外気温も記録すると比較できます。
研究ポイント:
- 水温上昇の効率:
太陽の光が当たる時間帯や天候(晴れの日、曇りの日など)によって、水温がどのように変化するかを記録し、グラフにしてみましょう。 - ホースの色の違い:
黒いホースだけでなく、透明なホースや他の色のホースも用意し、同じ条件で水温の変化を比較してみましょう。「なぜ黒いホースが効率的なのか?」を考察できます。 - 温室効果の有無:
透明なカバーがある場合とない場合で、水温の変化を比較してみましょう。「温室効果がなぜ必要なのか?」を考察できます。 - 水の量と温度上昇の関係:
同じ構造のミニチュア温水器で、水の量を変えて温度上昇を比較してみましょう。 - 太陽の角度:
ミニチュア温水器の向きや角度を変えて、水温上昇を比較してみましょう。最も効率よく熱を集める角度を探します。
必要なもの:
上記材料に加え、記録用紙、筆記用具など。
注意点:
- 水漏れがないか、事前に確認しましょう。
- 屋外での作業中は、日射病(熱中症)にならないよう、こまめな水分補給と休憩を心がけましょう。必ず保護者の方と一緒に作業・実験を行いましょう。
【自由研究アイデア3】太陽エネルギーでできる!ユニークな実験・観察
アイデア1:ソーラーオーブンでドライフルーツ作り
透明な容器に黒い網を敷き、薄く切ったリンゴやバナナを並べます。
透明なラップで覆い、太陽の下に置いて果物を乾燥させます。
水分の蒸発具合や味の変化を観察し、乾燥にかかる時間を記録します。
湿度や気温による乾燥速度の違いも調べてみましょう。

アイデア2:太陽熱で氷を溶かす比較実験

※画像はイメージです。
同じ大きさの氷を、日なたと日陰、黒い容器と白い容器、透明な容器と不透明な容器など、様々な条件で溶かします。
どの条件で最も早く溶けるかを比較し、熱の吸収と反射の関係を学びます。
氷の溶け方を写真に撮って、時間の経過とともに記録しましょう。
アイデア3:色付きのペットボトルで、水温の違いを比較する
透明、黒、白、赤、青、緑など、異なる色のペットボトルに同じ量の水を入れ、同じ時間太陽光に当てます。
どの色のペットボトルが最も水温を上げるかを比較実験で調べます。
30分間隔で各ペットボトルの水温を測定し、色による熱の吸収率の違いを観察します。
結果をグラフにまとめることで、色と熱吸収の関係を視覚的に理解できます。

すべての実験に共通する研究ポイント:
実験条件を一つずつ変えて比較することで、どの要因が最も効果的かを特定できます。データを詳しく記録し、グラフや表にまとめることで、結果を分かりやすく発表できます。
自由研究を成功させるためのアドバイス

計画を立てよう
研究を始める前に、「何を調べたいか」「どんな方法で調べるか」「いつまでに終わらせるか」を明確にしましょう。「太陽の角度によって温度はどう変わるか」といった具体的な仮説を立てることで、研究の方向性が明確になります。
記録を詳しく残そう
実験の日時、天気、気温、湿度、観察結果、気づいたことなどを詳細に記録しましょう。写真や動画も積極的に活用し、視覚的に分かりやすい資料を作成します。毎日決まった時間に記録することで、より正確なデータが得られます。
安全第一で取り組もう
太陽熱実験では火傷や熱中症のリスクがあります。温度計の取り扱いは慎重に行い、長時間の屋外実験では水分補給と日陰での休憩を心がけましょう。必ず保護者と一緒に実験を進め、危険な作業は大人に任せることが大切です。
考察を深めよう
実験結果を見て、「なぜそうなったのか」「もし条件を変えたらどうなるか」「どうすればもっと効率的になるか」を考えましょう。失敗した実験からも多くのことを学べます。他の研究と比較したり、本やインターネットで調べたりして、理解を深めることも重要です。
太陽熱温水器 ReTerraと、未来のエネルギー

皆さんが自由研究で学んだ太陽熱の原理は、実際に私たちの生活で役立っています。太陽熱温水器「ReTerra」は、まさにこの原理を活用した製品です。
ReTerraは、皆さんが作ったミニチュアよりもはるかに大規模で効率的なシステムとして、家庭に安定した温かいお湯を供給しています。太陽の恵みを最大限に活用し、電気代の節約と環境保護を同時に実現しています。
太陽エネルギーは、石油や石炭と違って枯渇する心配がなく、二酸化炭素を排出しない理想的なクリーンエネルギーです。皆さんが大人になる頃には、太陽エネルギーがもっと身近で重要な存在になっているでしょう。今回の自由研究で学んだ知識は、未来の持続可能な社会を支える大切な基礎となります。
ReTerraは、「エコ」「節約」「快適」「安心」という価値を通じて、太陽エネルギーの素晴らしさを多くの家庭にお届けしています。皆さんの研究がきっかけとなって、環境に優しいエネルギーへの関心が高まることを願っています。
▼ReTerraについて知りたい方はこちらをチェック!

まとめ:太陽の力を探求して、夏休みの思い出と学びを深めよう!

太陽エネルギーを活用した自由研究は、身近な材料で本格的な実験ができる魅力的なテーマです。ソーラークッカーでの調理実験や、ミニチュア温水器での観察を通じて、太陽の力の素晴らしさを実感できたのではないでしょうか。
この夏休みの特別な体験は、きっと皆さんの心に残る思い出となるでしょう。そして、未来のエネルギーについて考える大切なきっかけにもなります。地球環境を守りながら、私たちの生活を豊かにする太陽エネルギーの可能性を、これからも探求し続けてください。
ReTerraのウェブサイトでは、太陽熱温水器についてさらに詳しくご紹介しています。皆さんの研究で学んだ原理が、実際にどのように活用されているかもご覧いただけます。
素晴らしい夏休みの研究となることを心から願っています。次回のコラムでも、皆さんの学びと発見をサポートする情報をお届けしますので、どうぞお楽しみに。